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2025.06.19

スタッフの日常

浄化槽ってなに？しくみと役割をわかりやすく解説！

今回は、市内ではほとんど需要がありませんが、市外ではまだ多く使われている「浄化槽」について、少し書かせていただきます。

★まず、浄化槽とは

浄化槽は、嫌気層・好気層・沈殿層・消毒槽などの層で構成され、汚水中の有機物を分解し、処理された水を消毒してから放流する装置です。
公共下水道が整備されていない地域でトイレを水洗化する場合は、浄化槽の設置が必要です。

浄化槽には、し尿だけを処理する「単独処理浄化槽」と、し尿に加えて台所・洗濯・風呂などの生活雑排水も処理する「合併処理浄化槽」があります。平成9年10月以降は、合併処理浄化槽の設置が主流となっています。

浄化槽を設置している方には、「維持管理」「清掃」「法定検査」の3つが義務付けられています。

★浄化槽の仕組みについて、少し詳しく説明します。

微生物の働き：浄化槽内では、微生物が生活排水に含まれる汚れを分解し、水をきれいにします。
環境保護：浄化槽で処理することにより、河川や海への汚染を抑え、水環境の保全に役立っています。
生活排水の処理：トイレだけでなく、台所・風呂・洗濯などの生活雑排水も浄化されます。

★浄化槽の構造

浄化槽には、微生物を効率よく繁殖させるための装置や、処理された水を消毒するための装置が備わっています。
地面の上からはマンホールしか見えませんが、内部は複数の層に分かれており、液体と固体を分離する「分離槽」、空気を吹き込んで微生物を繁殖させる「ばっ気槽」、沈殿を促す「沈殿槽」、処理水を消毒する「消毒槽」で構成されています。

また、ばっ気槽に空気を送るブロアー（エアーポンプ）は、本体から少し離れた雨のかかりにくい場所に設置されています。

★各槽の働きについて、もう少し詳しく説明します。

分離槽の働き：
　汚水が最初に入る槽で、液体と固体を分離します。しばらく置くと、軽い固体は上層に、重い固体は下層に沈み、中間の比較的きれいな水を次の槽へ送ります。
ばっ気槽の働き：
　分離槽から流れてきた汚水を栄養にして微生物を繁殖させる槽です。名前の通り空気を送り込み、酸素を好む微生物が活発に活動できるようにします。

　接触ばっ気槽では、接触板に微生物を付着・繁殖させますが、微生物が増えすぎると目詰まりを起こし、浄化能力が低下することがあります。
　一方、分離ばっ気槽は槽内で微生物を直接繁殖させる方式ですが、清掃後の浄化能力が回復するまでに少し時間がかかるという欠点があります。

沈殿槽の働き：
　ばっ気槽で増えた微生物や固形の汚れを沈殿させ、きれいになった上澄み水を消毒槽へ送ります。沈殿物は再びばっ気槽へ戻されます。水を静止させて沈殿を促す工夫が施されています。
消毒槽の働き：
　放流前に水を消毒する槽です。消毒薬としては塩素剤が用いられ、液体タイプと固形タイプがありますが、長時間効果が持続し取り扱いが簡単な固形タイプが多く使用されています。
ブロアー（エアーポンプ）：
　ばっ気槽に空気を送り、汚水を撹拌しつつ、酸素を好む微生物の繁殖を助けます。ブロアーが故障すると微生物が死滅し、悪臭が発生するため注意が必要です。